学校で、みんなの前で発表するのが怖いです。時々本読みがまわってくるだけでも緊張して辛いのに、自己紹介とか何か自分の意見をまとめて話すとかになると怖いです。発表がある日は学校に行きたくないです。緊張しない方法はありますか?
お悩み相談に回答します。
10代学生さんからのご相談です。
それでは僕からの回答です。
みんなの前で発表するのが学校に行きたくないほど怖いなら
まず、一つの答えからです。
学校に行くのが嫌だと思うほどに発表が怖いなら、社会不安障害という病気の可能性があります。
中学生か高校生か大学生か分かりませんが、まずは、ご家族に相談されたほうがいいです。
このあたりの考え方は、親によっても違うと思いますが、僕としては、やっぱり無理をすることで、症状が悪化する可能性もありますし、今後に引きずる可能性もあると考えると、まずは、ご家族に相談が賢明だと思います。
病院で診断してもらい薬をもらうことや、学校に相談するのも一つですね。
今回は「緊張しない方法はありますか?」という問いもいただいておりますので、そちらについても回答しておきます。
よかったら参考にして下さい。
まず、「緊張しない方法」についてですが、これはありません。
僕が知る限り、どんなに場慣れしている人でも、人前にでると少なからず緊張はしています。
ですので、緊張ゼロを目指さないほうがいいです。
そこを目指してしまうと、緊張してる自分を責めてしまうことに繋がります。
まずは「人前は誰でも緊張する」ということを受け入れましょう。
目指すところは、上手く発表することよりも、「みんなの前で発表することに苦痛を感じない状態」としてはどうでしょうか。
僕も昔は極度のあがり症だったのですが、その時は、「どうしたらいいか分からない」という状態が続いていました。
恐らくあなたは、僕と同じように、「どうしたらいいか分からない」という状態なのではないでしょうか。
ですので、一つずつ対策をたてていくことをおすすめします。
今回出てきたのが「本読みで緊張する」、「自己紹介」、「自分の意見を話す」といったことですね。
可能であれば、これらを、準備段階として、ご家族に聞いてもらうことをおすすめします。
本読みでしたら、もしかしたら自分一人で読んでみて練習をしているかもしれませんが、ご家族の誰かや仲の良い友達に本読みを聞いてもらいましょう。
ただ、そこで、ダメ出しばかりされると、自信をなくしてしまうので、あらかじめ、「良かった点だけ教えて」といっておいたほうがいいでしょうね。
元々、否定的なことは一切言わないご家族や友達ならいいですが、そうではなく、アドバイスしてきたり、悪い評価をしてくる場合は、最初に言っておいたほうがいいでしょう。
本読み以外の、自己紹介でも、自分の意見を話すといった場合でも同じです。
ご家族や友達に聞いてもらう時でも、結構緊張すると思います。
そのちょっとした緊張の中で練習することが大切です。
きっと、自分ひとりで本読みの練習をしても、緊張はしないと思います。
一人で練習する時の緊張度を「1」としましょう。少しは緊張するかもしれませんからね。
では、学校でみんなの前で発表する時の緊張度を「10」としましょう。
今まで、自分一人で、自分の部屋で音読を練習していたのであれば、緊張度1の状態で練習し、学校で緊張度10の状態で発表しないといけない状況だった、ということです。
この1から10の間にステップを入れることをおすすめします。
- スマホで自分が話す姿を録画する:緊張度3
- ご家族に聞いてもらう:緊張度5
- 友達に聞いてもらう:緊張度7
考えると、きっともっと細かい分類が出来ると思いますが、今回はこの3つにしておきます。
きっと、本読みより自己紹介のほうが緊張するでしょうし、それより緊張するのがスピーチのように自分の言葉で話す場面だと思います。
ですので、こうしましょう。
- 本読み:緊張度5
- 自己紹介:緊張度7
- スピーチ:緊張度10
としておきます。
本読みでいくとこうなります。
- 一人で本読みの練習:緊張度1
- スマホで自分が本読みする姿を録画する」緊張度2
- 家族に向かって本読みの練習:緊張度3
- 友達に向かって本読みの練習:緊張度4
- みんなの前で本読み:緊張度5
こうやって分解していくと、何をすればいいかが見えてきますよね。
段階を踏むことを意識してみましょう。
とにかく、緊張度に段階を作ってみることです。
やってみて下さい。
回答は以上です。
以下、僕の考えを少しお話します。
あがり症克服は一人で出来る練習からがおすすめ
みんなの前で発表するい時に、完全に緊張しない方法はないと思います。
ですが、緊張を減らすことは出来ます。
僕のおすすめは、まずは人前で話すトレーニングは、自分一人でできる練習から始めることです。
今日から出来ることを始めることです。
みんなの前で発表する時の緊張対策として、こういうアドバイスがあります。
「こう思われたいという意識ではなく、自分が出来る限りのことをしよう。意識を相手に向けるのではなく自分に向けましょう」
確かに、どう思われているかばかり気にしすぎて、自意識過剰になっていると、緊張しやすいと思います。
このアドバイス自体は間違っていないと思いますが、このアドバイスを試せるのは、「実際にみんなの前で発表する時」です。
ですので、その日までは、効果が出るかどうかは分からないんです。
そこで、こういうアドバイスも毎日練習に取り入れるようにするんです。
とにかく繰り返すことが大切です。
例えば本読みの場合。
「人前で話す時に緊張で息が続かない!苦しくなる息継ぎ対策」の記事で書きましたが、まずは「息継ぎ」だけを練習するんです。
いきなり多くのことをしようとすると続きませんし、挫折しやすくなります。
そうすることで、「いつもの場面」と思えて緊張がましになったりします。
僕がいつもお伝えしているのは、緊張しすぎるのは「特別な場面だから」ということがあります。
それを減らしていくためには、いかに毎日のトレーニングと本番の発表とを近づけていくかが大事なんです。
家族の前で発表の練習をしましょう、というのもその一つです。
極論を言うと、最終的に、30人のクラスの前で発表するのであれば、最初は家族1人の前、それができたら2人の前、というように、一人ずつ増やしていくことで、着実に本番の状態に近い状態で練習が出来るわけです。
ただ、それは現実的ではありません。そんな環境で練習できることはまずありません。
ですので、一歩ずつです。
まとめます。
- あがり症で声が震える時の改善には本番に近い状態での練習を目指す
- まずは一人で出来るトレーニングとして息継ぎから
- 次は家族や友達の前で練習
- スマホに話す姿を録画するのもいい
- 緊張度の段階を踏んだ練習をする
以上となります。