私の知り合いに、褒めることを学んでいる人がいます。
詳しくは知りませんが、褒め方を学んでいるそうです。
「え~、すごいですね」
「それはすごいですね」
「大したものだと思いますよ~」
最初は嬉しかったんです。
でもね、あまりにも乱発するんです。
そして、何となく分かってきたんです。
「全然心にもない褒め言葉だな」って。
その人の目的は「褒めること」なんでしょうね。
きっと「褒めると相手はどうなる、どう思う」とかも学んでいるのかもしれませんが、心にもない褒め言葉はもう褒め言葉ではありません。
ただのお世辞です。
そしてそれを繰り返されると、うんざりしてきたっていうお話しなんですが、では、褒めることがダメなのか?というと、そうは思いません。
問題は、その言葉の裏に「相手への興味と敬意があるか」ということだと思います。
「褒める」というより、「相手への興味と敬意を伝える」ことが大切なんです。
- 褒め方バリエーション4選
- 心にもない取ってつけたような褒め言葉って分かりますよね。相手のことを心から敬う気持ちがあって褒める言葉と、褒め言葉を使えば相手が喜ぶだろうと思って使う言葉では、伝わり方も違うと思います。褒め言葉を最初から用意しておくのではなく、相手の素晴らしい変化に気付いたら、それを伝えてあげるだけでも、お互いが気持ちよい関係になれそうな気がします。褒め方のバリエーションとして4つをご紹介します。
褒める言い回しについても、結局は、とってつけたようなわざとらしい褒め言葉は嫌われると思うので、気をつけましょう。
褒め方バリエーション4選
では具体的に見てきましょう。
- 結果を真っ直ぐ褒める
- 変化に気付いて伝える
- 相手のしたことを質問で敬う
- 自分の感情と行動の変化を伝える
では一つずつ見ていきましょう。
褒め方1:結果を真っ直ぐ褒める
これはそのままです。
「すごいですね、いいですね、上手いですね、可愛いですね」
相手がしたこと、上手くいったこと、見た目、それをそのまま褒める。
心からそう思っているなら、それを伝えるのもいいと思います。
褒め方2:変化に気付いて伝える
相手が髪型を変えて出社してきた、登校してきた。
相手が変化をした時、まずはそれに気付きましょう。
そして、その変化を伝えるんです。
「あれ?髪型変えた?似合ってますね」
「あれ?新しいカバン?可愛いですね」
こういう見た目の変化だけでなく、内面的な変化に気付いたらお伝えしましょう。
「今日はいつもより何だか楽しそう!こっちも楽しい気持ちになります」
外見も内面も、相手に変化があったら、それを伝えてあげるのも「褒め言葉」の一つと言えます。
この2つ、率直に褒める、変化に気付いて伝える、については、無意識にしてる人もいます。
この2つだけでも、心がこもっている言葉であれば、言われたほうも嬉しいことでしょう。
では、残りの2つです。
この2つを言葉にしている人は、私が知る限り、そう多くありません。
いえ、私の周りには一人もいません。
もし、この2つの言葉を日常的に使うようになったら、人間関係が良くなるきっかけに出来ると思いますよ。
では、3つ目です。
褒め方3:相手のしたことを質問で敬う
例えば。
- 美味しい料理を作ってくれた。⇒美味しいです。これも褒め言葉です。
- スポーツで輝かしい結果を残した。⇒すごいですね。頑張りましたね。これも褒め言葉です。
- 営業成績で1番の功績を上げた⇒やりましたね。さすがですね。これも褒め言葉です。
直接の褒め言葉ではなく「相手のしたことを質問で敬う」わけです。
例えばです。
・美味しい料理を作ってくれた。⇒なぜそんなに料理上手なの?料理教室とかに通ってたり、誰かに教えてもらったりしてるんですか?
・スポーツで輝かしい結果を残した。⇒どうやってそこまでの結果を出せるようになったんですか?何か特別な練習をされてるんですか?
・営業成績で1番の功績を上げた⇒なぜそこまでの成績を上げられるようになったんですか?
質問ですが、相手の方がしてきた、見えない努力、がんばりについて、「教えて下さい」と、お願いの質問をするんです。
相手を尊敬する気持ちがあると、自然とこういう質問が生まれるんだと思います。
それを言葉にしてみましょう。
最後の4つ目。
褒め方4:自分の感情と行動の変化を伝える
これは「ポジティブ心理学の第一人者である、ショーン・エイカー」が「ビッグ・ポテンシャル~潜在能力を最高に引き出す法」の中で書いている方法です。
「誰かに対する最高の称賛は、自分の行動を変えることによって示される」
例として、ショーン・エイカー氏が講演の後に一番聴きたい褒め言葉は、スピーチのスタイルではなく、「悩んでいる友人に、あなたの本を買って贈ろうと思います」といった言葉だと書かれています。
心当たりがある人もいるのではないでしょうか。
相手の行動、相手の魅力について、「自分もそうなりたい、近づきたい」という敬う気持ちを持って、「自分の行動を変えようとする」というのは、確かに嬉しいものだと思います。
私は、読書会を主催したり参加したりするのですが、そこで、誰かが紹介した本を「私もその本を買います」という言葉がよく出てきます。
私も過去の読書会で、誰かが紹介した本を購入したこともありますし、逆に、私が紹介した本をすぐに購入された方もいました。
「影響を受けてくれる」というのは嬉しいものですよね。
もちろん、無理矢理相手に合わせる必要はないと思います。
ただ、もし心から「相手の方を尊敬する」って思ったら、思っているだけでなく、自分の変化を相手に伝えてあげるのは、相手を敬う気持ちを伝える事が出来ますし、良好な人間関係に一歩前進だと思いますよ。
では、今日のまとめです。
褒め方バリエーション4選 まとめ
【コミュ力おばけの4つの褒める方法】
- 結果を真っ直ぐ褒める
- 変化に気付いて伝える
- 相手のしたことを質問で敬う
- 自分の感情と行動の変化を伝える
さて、知識として4つをお伝えしましたが、知識として頭に入っても、誰も何も変わりません。
ということで、この記事を読んでいただけたら、ぜひ行動に移してみましょう。
もし、朝にこの記事を読んだなら、今日の課題。
夜にこの記事を見ているなら、明日の課題。
「誰か一人に、4つの褒める方法のうちどれか一つでいいですから、使って下さい。」
3、4は会話の中で伝える言葉ですので、すぐに使えるかは分かりませんね。
ですので、まずは2を使ってみましょう。
「変化を伝える」だけでもいいです。
何でもいいです。
「あれ?いつもと違うネクタイですか?似合ってますね。」
異性に伝える時はちょっと気をつけないといけませんので、相手との関係性も考えて伝えてくださいね。
本日は以上です。
褒め上手はモテる人です。
ぜひ心がけてみて下さい。
褒め方バリエーションと褒め言葉Q&A
- 褒めるタイミングでおすすめは?
- 褒める、伝えるのは、やはり可能な限り早いほうがいいでしょうね。気づいた時に伝えるということです。
- 女性の褒め方と男性の褒め方は違う?
- 恐らく、褒めてもらって嬉しいポイントは、女性と男性とで違うかもしれませんが、私は特に気にしていません。根本は、相手への興味と敬意です。相手は女性だからこの褒め言葉を、男性だからこの褒め言葉をといった具合に準備しておくことは、結局はわざとらしい褒め言葉になりそうな気がします。性別関係なく今回ご紹介した4選をベースに考えてみてはどうでしょうか。